チキン専門のバル「QUEEN OF CHICKENS」。看板メニューは店頭でじっくり焼き上げるロティサリーチキンなので、もちろん、鶏料理が出てくると思いきや、まさかの「揚げ餃子」が登場。しかも、中身はグラタン風だというから、このお店、なかなかの曲者の予感が。今回料理を開発したのは、野球観戦が趣味の秋山シェフ。なぜ餃子にしたのか聞くと、「ビールといえば餃子だから」というなかなかの直球回答。料理は変化球だけど、発想は直球。とはいっても、もちろん秋山シェフの独走で決まったわけではなく、毎回料理人ごとに料理を持ち寄って、それをスタッフ総出で味わう。味はもちろん、お酒に合うか、どんなシーンで提供されるかなど品評し合い、実際のメニューにしていくというから、「選ばれた料理」という点は間違いない。そんな、認められし「チャオズ」は、ビールに対しどんなパフォーマンスをしてくれるのか。
秋山 紘紀 氏
今回、ビールに合わせるということで、餃子をつくることに。ただ、中華料理屋ではないし、ただの餃子ではつまらないと思い、「ホワイトソース」と「豆板醤」を使った、グラタン風にしました。ビールが進むように、辛みには山椒とカイエンペッパーを加え、かなりピリピリ感を強く感じると思います。ベースはイタリアンやスペイン料理のお店ですが、こういったアイディアを形にして、お酒に合う料理を豊富に提供していますので、ぜひ楽しいお酒を飲みにきてください！
ヱビスビール × ビリビリグラタン風 チャオズ = 1,000円
まず、先に断っておくと、これは今回「辛さ部門」があれば、かなり好成績を残せるのでは、ということです。ピリピリ、なんて生易しいものではなく、見た目のやさしさ、断面のまろやかさなんて、吹き飛ばすほどに辛い。こと「ヱビスビールを旨く」飲むという点に関して言えば、辛みで痺れた舌を優しく伝う甘いホップは確かに絶妙。香辛料の辛さが去った後には、ホワイトソースのクリーミーがやってきますが、その頃には辛さに耐え切れずビールが流し込まれるため、ちょうど辛い、甘い、クリーミーと3拍子揃う。心して食べよ、辛いです。
