村上武士 シェフ
本格ドイツビールにドイツソーセージ。しかし世界のソーセージを製造するhayariはあえてドイツではないソーセージでマリアージュを図りたいと考えます。なぜなら本場ドイツビールを日本人の手により和製本格ドイツビールとして100年ブランドを築き揚げたエビスビールだから、私もドイツから伝わったソーセージを日本人の手により和製本格ソーセージとして築き上げたい思いがあるからです。そこで今回は「チョリソ」をエビスビールのパートナーとして選びました。 エビスビールの特徴は、麦芽100%の長期熟成からくる豊かな風味と喉ごしの良さ。余韻にしっかりとしたホップの苦みも感じつつ、重た過ぎずスッときれるから杯が進む。合わせるお料理も良き素材を使い、手間暇かけた思いが五感に伝わるものでないとエビスビールとのバランスはとれないと考えました。 そこで、単に辛いだけのチョリソではなく良質な国産豚肉の甘みを引き出した上で対比となる辛味のバランスを計算しました。それをじっくりと時間をかけて焼き上げると肉々しい食感と肉汁ほとばしる『チョリソメヒカーナ』の完成です。 是非ともキリっと冷えたエビスビールとお召し上がりください!
ヱビスビール × チョリソメヒカーナ = 1,000円
一口食べた途端に驚いた。チョリソと言えば「辛さが先に来る」というイメージが完全に打ち砕かれた。上質な豚肉の旨みと酢漬けにしたフレッシュハラペーニョの酸味と後からピリリと来る刺激が「ビール・・・ビール!ビール!」と動物的な感覚でビールを欲しがる。そしてヱビスの麦芽100%の豊かな風味がこのチョリソメヒカーナの後からジワリとくるピリリとした刺激を綺麗に消し去り、そしてもう一度あの刺激を欲しがっていく・・・